September 10, 2005
Guitar - Sunkissed
Digital JockeyことMichael Lucknerと日本人ヴォーカルのアヤコ・アカシバとのユニットGuitarの1st
Morr Musicよりリリース
Donna Reginaも2曲参加しています
シューゲイザー的、マイブラ的と言えばその音楽性はすぐに把握できると思います
ポップよりで上手くエレクトロニカ要素を取り入れ
轟音ギターにヴォーカルをフューチャーした清涼感溢れるポストロック
基本に轟音ギターを散りばめ空間を埋め尽くし
軽めのドラムが絡む
そこに可愛らしいヴォーカルが漂い
ふわっと浮き上がる様なパッド系の音が浮遊感を演出しています
時々美味しいところにストリングス系が入るのが非常に綺麗で印象的です
轟音ギターがベースになっていて、そこに様々な音が重なるために
この手の曲は全体を把握することが難しいのですが
上物の音数をあまり多くしていないためにかなり聴きやすくなっています
浮遊感は完璧に演出されていますが、低音がキックのみで構成されているために今ひとつ厚みが無いために物足りなく感じるかもしれません
そういった演出なんだ!といわれればそれまでですが
投稿者 ksy : 07:55 PM | コメント (9) | トラックバック
September 08, 2005
Hermann & Kleine - Our Noise
City Center Officeの主宰者Thaddeus Herrmannと
Christian Kleineのユニット
morr musicよりリリース
(アルバムはおそらく一枚目、この前にEPを出しているが素晴らしいらしい)
シューゲイザー的、牧歌的、ブレイクビーツありなど多岐に渡った曲で構成されているので、ボーカルフューチャーの曲に騙されてはいけない
全体の印象としては綺麗で緩やかなエレクトロニカ
our noiseの由来は不明だがほとんどノイジーなサウンドは見かけられない
様々なサウンドを取り入れているので一概には言えないが
細く弱々しいノルスタジックなメロディーに上手くベースラインが絡み
程よく空間を埋めるストリングス、パッド系が絶妙に整っている
ブレイクビーツ調の曲はやや攻撃的なブレイクビーツ
これに上記のようなメロディーが乗っているため、ちょっとリズムが浮いているのが残念
そうでないものは、ドラムが控えめなので他のサウンドに綺麗に馴染んでいる
音の広がり、しつこくない構成、展開など音の使い方が巧妙なので飽きがこなく親しみやすい
投稿者 ksy : 12:15 AM | コメント (0) | トラックバック
September 05, 2005
Converter - Blast Furnace
Converterの2nd
ドイツのテクノイズレーベルant-zenよりリリース
Scott Sturgisの一人ユニット
ハーシュ・インダストリアルなどと言われている
攻撃的なテクノイズ
かなり攻撃的ではあるが多少フロア向けの感があり、わりと聴きやすい
たまに変な日本語がはいるのは何故だろう?
重厚で歪んだ、どちらかと言うと4つ打ちよりのリズム
ハーシュノイズが空間を埋め尽くし
これまた極悪に歪ませたベースラインやらシンセ音が重なる
音を詰め込むのではなく、音数は少なくし空間的な広がりを持たせている辺りは逸脱している
地を這うようなハーシュが印象的
また、ミニマル的な要素が結構あるのだが、上手く展開させているので飽きることは無い
別ユニットとしてはPain Stationがあります
こちらはScott Sturgisのメインユニットらしいが聴いたことがないので詳しくは知りません
投稿者 ksy : 10:45 AM | コメント (2) | トラックバック
September 04, 2005
Manitoba - Start Breaking My Heart
この頃は数学の博士号を持つカナダ出身のDan Snaithの一人ユニット
アメリカのパンクバンドの人に名義を訴えられて現在はCaribouに改名
たまにエレクトロニカ+シューゲイザーなどと評されているが
このアルバムはそんなことはない
遊び心の詰まった軽快なリズムのエレクトロニカ
曲ごとに受ける印象は結構違う
牧歌的なものもあり、割とダークなものもあるが全体的には複雑にプログラミングされたものはなくバンドっぽく仕上がっているなっている
細やかにちりばめられた音色がシンプルなメロディーと綺麗に絡まりあい
人力で出来るようなドラムにパーカッションがのる
これに時折複雑なドラミングが混ざるが、この辺りは後のツインドラムの構想につながっていったのだろう
6曲目はアルバムで唯一プログラミング的な曲になっているが、これがまた可愛らしい音でフェードアウトしていき素晴らしい出来となっている
後の二作品とは結構違う印象を受ける
このときはまだ自分のスタイルを模索中だったのだろう
また現在に通じる曲もある
Dan Snaithはクラシック、ジャズピアノの教育を受けていたらしく
またライヴではドラムを叩くなど豊富なバックグラウンドを持っています
この辺りがプログラミングされた曲作りではなくしていることの要因かもしれません
what's that soundで来日した際には非常に良いパフォーマンスを見せてくれました
やっぱりツインドラムはライヴで映えますね
投稿者 ksy : 05:29 PM | コメント (0) | トラックバック
September 03, 2005
Arovane- Tides
Arovaneの2nd
City-Center-Officeからリリース
重たいダウンテンポのエレクトロニカ
アンビエントにスローなブレイクビーツを足した、どちらかというと音響系に近い印象を受ける
アルバムを通してかなりダークな雰囲気となっている
tidesのタイトルにふさわしく様々な音を利用し潮の音に見立てていて、それらが所々に隠してあるのが美しく
特にタイトルトラックのtidesはシンバルの見立て方が素晴らしい
全体的にリバーブを多用するなど空間の広がりを演出している
ノンビートの曲もフィールドレコーディングの音をサンプリングして使うなど、多少ノイジーな部分もありきれいにまとめている
リズムはスローなブレイクビーツが主体で、深みのあるキックにリリース音の長いシンバルを複数重ねている
独特の音を使って割とメランコリックなメロディーになっているが、これが見事にリズムにフィットしている
アルバムを通してテーマが決まっているのか
独特な雰囲気のチェンバロ(?)から始まり、チェンバロ(?)で終わる
是非ともランダム再生などをせずにアルバムを通して聴きたい作品である
投稿者 ksy : 09:39 AM | コメント (5998) | トラックバック
September 02, 2005
E*VAX - Parking Lot Music
E*vaxの1st
audiodregsよりリリース
アルバムは確かこれだけしか出していなかったと思います
非常にお気に入りの一枚
キレの良いキック
ちょっとノイジーなクリック音が複雑に絡まる
決して派手ではないが気持ちのいいリズムになっていて
それによく練られたアナログシンセ的などこかメランコリックなメロディーが乗っかる
目新しい音使いのテクニックなどはないが堅実な曲
(どこかで見かけた文だが家具などを叩いてサンプリングしているらしい)
メロディーとリズムを中心に作っているのだろうか
クリック音が左右に複雑に振り分けられるなどメロディーとの調和が美しい
ほぼ全体を通してメロディー、ベースライン、クリック音、リズム(キック)で構成されている
それにチープな電子音やうっすらとパッド系を使い
空間を埋めるなどバランスの取れたにくい仕上がり
アルバムを通して穏やかなエレクトロニカ
実験的ではなく全体的にとてもまとまっているので万人にお勧め出来る
エレクトロニカの名作と言っても良いのではないか
この人は別バンドとしてベン・クウェラーのバックバンドを務めるギタリストのマイク・ストラウドと一緒にratatatをやっています
また兄弟はE*ROCK
投稿者 ksy : 06:26 AM | コメント (20) | トラックバック
August 30, 2005
Hausmeister - Hausmeister
Hausmeisterの1st
ドイツのエレクトロニカレーベルKalaoke Kalkより発売
ポップよりでいわゆる牧歌的エレクトロニカ
チープで温かみのあるメロディーに時折混ざるトリッキーなフレーズが美しい
音の絡ませ方が絶妙、干渉せず上手く共存している
後ろで鳴っている奇妙な音も愛嬌かw
和ませてくれる古きよきエレクトロニカといったところ
アコースティックの曲もあるのでフォークトロニカといっても良いかもしれない
非常に聴きやすいので親しみやすい
しかし単純すぎる中途半端なリズムが惜しい
目下スタイルを模索中という印象を受ける
初めて聴いたときにチープさが際立っていて、はて?と思っていたのだが
それは何故かというとミックスが下手過ぎる、というよりただ音を並べたのでは?
それ故に非常に薄っぺらになってしまっていて、臨場感などは一切ない
モノラルで鳴らしているような印象
せめて後ろで流しているパッド系にはリバーブを施して
クリック音はパンして欲しかった
ジャケが可愛らしくかつ哀愁漂っていて素晴らしい!
(何故一発目がHausmeisterの1stかって?たまたま流していたからですw)